AIがコーディング分野で特にうまく機能するのは、単に学習データが多いからではなく、「作る→確かめる→直す」のサイクルを高速に回せる環境が最初から整っているから、というのが筆者の主張です。
AIが効きやすい分野かどうかは、次の3つの条件で判断できるとしています。
客観的に判断できるか(正誤がはっきり言えるか)
すぐに結果が返ってくるか(フィードバックの速さ)
どこで失敗したか分かるか(問題の切り分けやすさ)
コーディングはテストやコンパイル、CIによってこの3つがそろっていますが、文章作成や事業戦略などの分野では何かが欠けていることが多い。うまくいっている他分野(創薬、自動実験ラボなど)は、欠けた条件を「仮のものさし」(例:分子の結合予測スコア)で補い、遅い本番検証の前に早いチェックポイントを設けている点が共通しています。
ただし注意点として、仮の指標は本当の正解ではないため、AIが「点数だけを取りにいく」リスクがあります。テストが通っても設計の悪いコードがあるように、「何を作るべきか」「長期的に良いか」といった判断は依然として人間の役割です。
結論として、AIを使う側の仕事は賢いモデルを待つことではなく、自分の分野でAIが試行錯誤できる「確認の仕組み」を設計すること。次にAIが大きく伸びるのは、良い検証サイクルが作られた分野だ、と締めくくられています。
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