※2026年8月4日時点の検証内容です。
はじめに
MiniMax H3をローカルPCではなく、RunPodのRTX 5090で動かしてみました。
結論から言うと、32GB VRAMのRTX 5090でもComfyUIの動的オフロードを使うことで、1344×768の音声付き動画を生成できました。
注意点は次の2つです。
- RTX 5090ではCUDA 13対応イメージを選ぶ
- 初期状態のComfyUIにはH3ノードが入っていなかったため更新する
今回使用した公式リソースは以下です。
使用した構成
| 項目 | 設定 |
|---|---|
| GPU | NVIDIA RTX 5090 32GB |
| システムRAM | 125GB |
| vCPU | 32 |
| RunPodリージョン | EU-CZ-1 |
| コンテナ | runpod/comfyui:cuda13.0 |
| PyTorch | 2.10.0 + CUDA 13.0 |
| ComfyUI | 0.30.0 |
| 永続ストレージ | 100GB Network Volume |
| GPU料金 | $0.99/時 |
| 実行中の表示料金 | 約$1.01/時 |
| 永続ストレージ | 約$7/月 |
モデルを毎回ダウンロードし直さなくて済むよう、/workspaceに100GBのNetwork Volumeを接続しました。
CUDA 12.8ではなくCUDA 13を選ぶ
RunPodには複数のComfyUIテンプレートがありますが、RTX 5090はBlackwell世代です。
CUDA 12.8版テンプレートの説明にはRTX 5090をサポートしない旨が書かれていたため、今回は公式のCUDA 13イメージを選びました。
runpod/comfyui:cuda13.0 必要なモデル
H3のText-to-Video生成で使用したファイルは次の4点です。
| 種類 | ファイル | サイズ |
|---|---|---|
| Diffusion Model | minimax_h3_fl2va_pruned_int8_convrot.safetensors | 約20.97GB |
| Text Encoder | qwen3vl_32b_minimax_h3_nvfp4_awq.safetensors | 約15.69GB |
| Audio VAE | minimax_h3_audio_vae_fp32.safetensors | 約605MB |
| Video VAE | minimax_h3_video_vae_fp16.safetensors | 約5.21GB |
合計は約42.5GBです。配置先は以下です。
ComfyUI/models/diffusion_models/
ComfyUI/models/text_encoders/
ComfyUI/models/vae/ H3ノードが見つからない問題
Pod起動直後のComfyUIはバージョン0.26.2で、公式ワークフローが使用する次のノードが登録されていませんでした。
MiniMaxH3ImageToVideo そこで既存環境をバックアップしたうえで、ComfyUIの公式masterを展開し、依存パッケージを更新しました。
更新後は以下の構成になりました。
ComfyUI: 0.30.0
Frontend: 1.47.12
Workflow Templates: 0.11.27
PyTorch: 2.10.0+cu130 H3ノードも正常に登録され、INT8 ConvRotとNVFP4をCUDAバックエンドが認識しました。
生成設定
初回テストではコストを抑えるため、短い動画を生成しました。
| 項目 | 設定 |
|---|---|
| 解像度 | 1344×768 |
| フレーム数 | 56 |
| FPS | 24 |
| 長さ | 約2.33秒 |
| Steps | 20 |
| Sampler | res_multistep |
| Scheduler | simple |
| Seed | 20260804 |
プロンプトは、雨上がりの東京を透明な傘を持った小型ロボットが歩く内容にしました。雨音や交通音、足音も指定しています。
実行結果
生成は正常に完了しました。
Prompt executed in 247.29 seconds
| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 動画 | H.264 |
| 解像度 | 1344×768 |
| フレームレート | 24fps |
| 長さ | 2.33秒 |
| 音声 | AAC / 32kHz / ステレオ |
| ファイルサイズ | 約1.0MB |
映像には雨の東京、ネオンの反射、傘を持ったロボットが反映されていました。音声も無音ではなく、平均音量は約-16.6dBでした。
VRAM使用量は最大で約31.8GBまで上昇しました。ほぼ上限ですが、ComfyUIの動的VRAMロードと非同期オフロードによりOOMせず完走しています。
モデル初期化には約70秒かかりましたが、サンプリング開始後は1ステップ約3.16秒でした。
実際にかかった費用
RunPod残高は次のように変化しました。
開始時: $11.00
生成・検証完了時: $10.44
使用額: 約$0.56 モデルのダウンロード、ComfyUI更新、初回生成、検証まで含めた金額です。
この約$0.56は初回セットアップ込みの金額です。生成そのものに使ったGPU時間で換算すると、1本あたりのコストは約$0.07(約10円)でした。
247.29秒 × $1.01/時 ÷ 3,600秒 ≒ $0.069
| 見方 | 金額 | 前提 |
|---|---|---|
| 純粋な生成コスト | 約$0.07/本 | 起動済みPodで1本生成した分のGPU時間のみ。1時間回し続ければ約14本作れる計算 |
| 初回セッション全体 | $0.56 | モデル42.5GBのダウンロード、ComfyUI更新、生成、検証まで全部込み。2本目以降はこのオーバーヘッドがなくなる |
| 固定費 | 約$7/月 | 100GB Network Volumeのストレージ料金。生成しなくても発生 |
セットアップ済みの環境なら「1本約4分・約10円」で生成できる計算です。今回は2.33秒の短尺なので、尺を伸ばせば時間・費用はおおむね比例して増えます。
作業後はPodを停止し、GPU料金を$0.00/時にしました。モデルはNetwork Volumeに残っているため、次回はPodを再開するだけで利用できます。
ただし、100GBのNetwork Volumeには約$7/月のストレージ料金が継続して発生します。
まとめ
RTX 5090の32GB VRAMでも、MiniMax H3の音声付き動画生成は可能でした。
- RTX 5090ではCUDA 13対応イメージを使う
- モデル一式には約42.5GB必要
- ComfyUIをH3対応バージョンへ更新する
- 動的オフロードを無効化しない
- 100GBのNetwork Volumeにモデルを保存する
- 作業後はPodを停止してGPU課金を止める
32GB VRAMをほぼ使い切る構成ですが、短い動画なら現実的な時間と費用で生成できました。
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